人生の分岐点で考えることブログ

業績不振→退職勧奨→転職という道を歩いたアラフォー男のブログです。

会社が倒産!? アラフォー男の転職事情 ~その③~

【結局そういう事ですか】

 

前回までの記事はこちら

 

arou-nd-40.hateblo.jp

 

 

arou-nd-40.hateblo.jp

 

 

僕が今の会社に入ったのは2年前。

 

その3カ月くらい前から、社長とは密会を重ね、

業務展開の方法、目指すところ、はたまた

僕に対する処遇などを2人で話し合っていた。

 

 

そもそも、前職時代から仕事で付き合いがあった相手。

プロジェクトを共にした事もあり、

お互いのキャリア、スキルは理解しあえていた(と思っていた)ため、

比較的スムーズに話は進んだ。

 

 

2人で描く未来は明るかった。

全てが楽しい事で埋め尽くされているように感じた。

 

処遇も、前職のそれと比較すれば

収入面では多少ダウンするけど、なんとかなる範囲で合意。

 

それよりも何よりも、

前職時にやりたくてもなかなか実現できなかった事が

主業務になるとあって、心はワクワクしていた。

 

妻にも事情を説明した。

 

「大丈夫だよね、その会社?」

「大丈夫なんでしょ??」

 

男は夢を追う生き物だとしたら

女は極めて現実的な生き物。

 

やはり、相当不安だったんだろうと思う。 

 

あぁ、小さい会社だけど実績もある。

これからみんなでシェアを拡大して行くんだ!

 

そうやって妻を説得しつつ、

言われてみれば細かい確認が出来ていなかった事にも気付き、

数回にわたり、雇用契約書の提出を要求した。

 

 

・・・・・なかなか出て来なかったんだ、これが。

 

 

前職を辞する数日前。

今の会社で経理・財務を担当している方に呼ばれ、

会社へとお邪魔した。

 

 

雇用条件が記された書面がやっと、やっと目の前に。

 

 

「・・・ん?なんか約束と違う・・・・」

 

 

そう。

そこに記された条件は、社長が2人で語り合った時、

握手までして約束してくれた条件と違っていた。

 

 

まるっきり違うか、といえばそうでは無かった。

 

 

約束してくれた年収の約2割弱が、

言わばボーナス扱いになっていた。

 

 

ただ、そんな説明は無かったし、

僕自身もその条件でなんてお願いした記憶も無い。

 

インセンティブならまだマシ。

 

ボーナスです、ボーナス。

賞与ってやつです。

 

 

経営側からしてみれば、

例え利益が潤沢に確保出来たとしても、

そもそも論的には賞与を支払う責務は無い。

だから、この部分については経営サイドに

完全に委ねられていて、交渉の余地は極めて低い。

 

 

現実問題、予算が達成できたら払います、

そう告げられた。

 

 

何てことだ・・・・

 

 

あれだけ何度も密会を重ね、

いろんな話を交わし、収入についても約束をした。

 

 

転職に際しては、会社が小さくなる事もあり、

資金面等、僕としても不安な事が多々あったが故、

この部分については何度も念押しをした。

 

にもかかわらず、だ。

 

「あの時、大丈夫だって言ったのに・・・・・」

 

 こんな現実が待っていようとは、全く想像しなかった。

 

 

退職勧奨を受けた時、

この件については社長にハッキリ言った。

 

経営者だから、とか

上司として、とか

そんな話ではない。

 

「人」として、約束を交わした事をこんなに簡単に破り、

その件について全く説明も無いとは、どういう事だ!?

 

と、かなりきつく詰め寄った。

 

 

この条件が初めから判っていたら、

前職を辞する事はしなかっただろう。

 

独身ならともかく、

妻も子もいる身であるし、妻からしてみれば

完全に僕のわがままで職を変えている訳だから、

これでは申し訳が立たない。

 

 

が、である。

 

出されたタイミングがある意味絶妙だった。

 

もう、後戻りできない状況での開示だった。

 

 

辞めるという僕の説得に、

本社から役員が入れ替わり立ち替わりやってきて、

粘り強く諭していったのを、頑なに断った。

 

それを見て腹を決めた会社側は

後任人事を決め、既に転勤の辞令も出し、

後任者も家を契約しすぐにでも赴任してくる状況。

 

どうする事も出来ない状況だった。

 

 

この件、きつく詰め寄った僕に対し、

社長から出た言葉に愕然とする。

 

 

「・・・・チャンスだと思ったから。」

 

 

あなたは、自分さえ良ければ周りはどうでもいいのか。

 

ましてや、あなたの会社の社員になろうとしている人間に対してですら。

 

 

経営者なんて、こんなものかと強く失望した瞬間だった。